会社沿革

ライスハウァー社には、200年にわたる長い歴史があります。波瀾に富んでいると同時に、数々の成功に彩られた歴史です。始まりは1788年。最初は手工具を作っていましたが、1930年から工作機械の製造に移りました。1945年には、ライスハウァーの発明になる歯車創成研削盤を市場に投入、これが現在の成功の礎となりました。今日、ライスハウァーは世界屈指の歯車創成研削盤メーカーとなりました。1998年からは、創成研削盤のポテンシャルをフルに活用するべく、歯車研削用工具の自社生産も再開しています。

会社沿革

ライスハウァーの歴史は、チューリッヒ生まれのハンス・ヤーコプ・デニカーと、彼のかかげた鍛冶屋の看板に始まります。今日のライスハウァー株式会社の礎は、1788年に彼が築いたのです。

ハンス・ヤーコプ・デニカーは、鍛冶職人の修行を終えた後、マイスター制度で義務付けられている放浪の旅に出て、帰還後、マイスターの資格を獲得しました。1788年3月31日、今日の鍛造同業者組合の前身にあたるチューリッヒのギルド「金の角」の会員となり、その後間もなく、チューリッヒのミューレガッセに自身の工房を構えました。1824年には、工具鍛冶職人として12年間修行を積んだ義理の息子ゴットフリート・ライスハウァーが工房を引き継ぎました。

1870年1月、会社は「工具製作所」として商業登記簿に登録されました。製品として「ねじ切り工具全般」が申告されました。

1882年7月10日、「ライスハウァー工具製造株式会社」がチューリッヒのアウサージールに設立されました。「ねじ切り工具」の製造プログラムに「ねじゲージ」の製造が加わりました。

市販のねじ研削盤ではもう、ライスハウァーが自社のねじゲージに求める精度が満たせなくなってきました。このため、1924年に自社製ねじ研削盤の設計が開始され、1928年、ライスハウァーの自社工場で、RKと名付けられた一号機でねじの研削をスタートしました。

これが画期的な一歩となって、機械製造への最初の方向転換が開始されました。初期の機械は、もっぱらねじゲージを研削するものばかりでしたが、タップを効率的に研削できる機械はありませんでした。そこで1931年にタップ研削盤が製造されました。この新しい機械の性能により、タップを熱処理したブランクから削り出す事ができるようになりました。同機は社外でも関心を集め、市場セグメントとして成功を収めるようになりました。1929年以降、経済恐慌により工具市場が急激に冷え込む中で、工具注文の落ち込みを機械販売でしのぐことができました。

1945 ライスハウァーは世界で初めて連続創成歯車研削盤を製作しました。当時のパンフレットに記載された予測は次のとおりでした。「将来、歯車研削は、必要性がありながら高コストによって不可能であった分野でも行われるようになります」。

興味深い点は、ねじ研削盤にはこの自社製歯車研削盤で研削された歯車を備えていることです。これも現状に満足しない姿勢の現れであり、ライスハウァーのエンジニアを連続創成研削の開発へと駆り立てましたが、その目的は、より正確で、より速く、より安価な歯車の製造にありました。15年の弛みない開発期間を経て、1945年に新型機が完成しました。こうして、歯溝を一つ一つ研削するのではなく、少ない工程で歯車が製造できるようになりました。連続創成方式によって、より正確でスピーディーに歯車が製造できるようになり、ライスハウァーは世界的名声を確立。これとともにライスハウァーの新たな歴史が始まりました。この方式は今日でも歯車のハードフィニッシュ加工の将来を決定付けています。

1945年のZAパンフレットから、未来を予見させる文言を引用しましょう。

„「将来、歯車研削は、必要性がありながら高コストによって不可能であった分野でも行われるようになります」。“.

連続創成研削方式の基本原理はAZAでも変わりありませんが、操作が簡単になり、オペレータは同時に複数の機械を操作できるようになりました。

コスト削減とは別に、追加された自動化機能により生産性の向上とさらに安定した品質をもたらしました。幅広の研削砥石によりアイドル時間が短縮され、ドレスサイクル間でさらに多くのワーク研削を可能にしました。この方式は工作機械用の歯車への適用にとどまらず、新たな市場セグメントが開拓され、印刷機、トラック、トラクター、ポンプの歯車も経済的に製造できるようになりました。

研削砥石とワーク(歯車)間で希望の形状を生成するために必要な同期化が初めて機械的ではなく電子的に実現可能となり、技術的に大きな飛躍を遂げました。

電子同期は研削される歯車の精度を向上させました。こうして、航空機産業における高度な要求を満足させることも可能になりました。これによって皮肉なことに、それまで機械駆動部の正確な同期性を制御していた精密研削歯車も姿を消すことになりました。

連続シフト研削の発明と実現は創成研削の進化において革命的な一歩でした。この方式では、ねじ状の研削砥石は常にフレッシュな砥粒で研削出来る様、絶えず横にシフトします。

連続シフト研削はオペレータの技術に依存せず、安定した加工プロセスにより均一で高品質なワークをもたらします。 また、材料除去性能を高めると同時に焼けのリスクを低減します。この研削工程はオペレータの技術に依存せず、均一で高品質なワークをもたらします。

研削技術とドレス技術の同時開発による新設計コンセプトにより、典型的な自動車用ギアの研削において初めてクリティカルな1分限界の壁を破りました。

RZ362Aにより、ライスハウァーは自動車産業への参入を果たしました。言い換えると、連続創成研削がシェービングやホーニングといった他の加工方式の領域に踏み込んだのです。こうして、研削される歯車においてコンスタントに保たれる精度と安価な製造費により、自動車産業に興味深い選択肢を提供します。

RZ362により、ライスハウァーはローノイズシフト(LNS)を導入しました。LNS方式は不快なギア騒音を低減し、走行快適性を向上させます。研削された歯車は互いに組み合わせが可能で、トランスミッションメーカーは本来の製造プロセスに集中できるようになります。

自前のダイヤモンド工具製造により、ライスハウァーはサークル・オブ・コンピタンス、すなわち、独自のパフォーマンスシステムの基礎を築きました。

質的、量的なパフォーマンス値により、ライスハウァーの歯車研削盤は、高精度歯車の量産用創成研削盤において常にトップの位置を占めています。コンスタントな品質とローコスト化を維持するために、独自のダイヤモンドドレスツールの製造によってライスハウァー全体の能力をさらに広げました。

RZ 400は最高の生産性と小規模生産から大量生産まで対応するフレキシビリティさを特徴とします。元々は自動車業界向けに考案されましたが、ジョブショップの領域で地位を確立しました。

RZ 400には、さまざまな技術が融合されています。まず、ライスハウァーが開発した、振動抑制とトップクラスの駆動剛性を備えた電子ギアボックスが挙げられます。さらに、トポロジカル研削などで、ギアのデータや変更の入力が簡単なWindowsの操作画面を備えています。

また、オペレータと機械を保護する駆動軸の安全監視機能も備えています。ドレスのユニット、ツール及びドレス方法に関して幅広い選択肢が提供されます。 画期的なのは、最適な位置を継続的に維持するNC制御クーラントノズルです。生産性向上のため、周速63 m/sによる研削と段階調節式のドレスを実現しました。

自動車産業向け歯車加工の取り組みはすでにRZ362Aによって成功を収めていました。しかし、圧倒的なブレークスルーは、ダブルスピンドル技術で生産性を画期的に向上させたRZ 150に託されました。

RZ 150は加工精度が高いだけでなく、ワーク1個あたりの製造コストを削減することによりシェービングやホーニングなどの仕上げ方式を置き換えました。 歯車の研削加工中に、第2スピンドルにおいて加工済みワークを取り外し、次に研削される歯車を取付、クランプを行います。これによって非生産的なダウンタイムが消滅しました。この研削盤は、ギアとギアシャフト、バランサギア、オートマチックトランスミッションのトランスファギア、プラネタリー、サンギヤ、ステアリングホイールなど、自動車用ギア部品に特化して考案されました。

RZ 1000研削盤は万能性、高精度、高材料除去率を融合し、歯車研削で一般的なすべての機能を備えています。

0.5-1000mmの研削直径範囲と0.5-10mmのモジュール範囲は、歯車研削の広範な使用領域をカバーします。この機械が備えているワークスピンドルドライブは、市場で入手可能なものとしては最も強力で、最高レベルの制御精度を特徴とし、研削タスクに応じた制御が可能です。これは特に多種少量の加工において有効です。成形研削(1歯ごとの研削)、ラインドレス、機上測定などのオプションを見れば、この研削盤の使用領域がいかに幅広いかは明らかです。

サークル・オブ・コンピタンス、すなわち、ライスハウァーの要求する精度を満足するには、自社での砥石生産開始は合理的決定でした。

こうして、2008年に中央スイスのファフナウに完全自動化工場が建設され、砥石生産に新たな一石を投じました。完全自動化の主要目的はコスト削減ではなく、研削砥石の安定製造にあり、それはこの業界で一般的な、手作業による生産システムの放棄によってのみ保証可能だったのです。

これらの機械は自動車産業での量産用に考案され、RZ260はトラック用トランスミッションもカバーし、ジョブショップの領域でも、その柔軟性によりファンを得ています。

ダブルスピンドル技術と基本コンセプトが成功を収めたRZ150から受け継がれ、さらに改善されて生産性が向上しました。このシリーズはさまざまな技術の飛躍的進歩により、他の研削盤と一線を画しています。

この飛躍的進歩には、100 m/sの高速創成研削、非インボリュート歯車の研削、ポリッシュ、トポロジカル研削(ツイストコントロール研削)が含まれます。

2010年、再びサークル・オブ・コンピタンスに沿い、ライスハウァーは独自のクランプライスハウァの開発を開始し、2012年、市場への導入に成功しました。

以来、0.003mm以下の優れた交換精度、長寿命、スピーディーな交換時間を特徴とする油圧式のクランプ治具を提供しています。

繰り返しになりますが、ライスハウァ-のオートメーションの始まりは、サークル オブ コンピタンスの哲学から始まります。オートメーションと機械は、双方ともに同一社製品であり、同じ制御方式と同一のインターフェース機能を備えていることで、効果的に調和が可能です。

マテリアルフローは容易に同期化でき、工場の要求に応じて最適化可能です。ライスハウァー研削盤は、オートメーション装置と組み合わせることで、機械のサイクル周期、生産性、及び稼動性において最大限の力を発揮します。